2014年3月19日水曜日

TEDの板茂のスピーチを観て思った事

NHK Eテレで、建築家板茂(ばん・しげる)のTED Japanでのスピーチを観た。

http://www.ted.com/talks/shigeru_ban_emergency_shelters_made_from_paper

板茂はNYのクーパーユニオン出身のユニークな建築家で、紙筒を使った建築で有名。今日の建築は一部の金持ちや金儲けのために作られている。さらに震災では、建築物の倒壊により、多くの人たちが命を落としている。建築家の役割は、一部の金持ちのためではなく、多くの人たちを助けることではないか。。というような内容のスピーチで、私が、NYで漠然と感じていたことを彼が簡潔に表現してくれて、ものすごく感動した。私の場合、建築というより、デザインやファッションに対して感じていたことで、多くのインテリア雑誌やファッション雑誌で紹介されているデザインのほとんどが、一般市民には手が届かないものばかりなのは、おかしいのではないかと思っていた。何十万円、何百万円もする家具、時計、バッグ。。世界中の1%にも満たない人しか手に入れられないものを、美しいモデルとグラフィックデザインでPRするメディア。また、毎年NYのクリスマスが来るたびに、子供たちのクリスマスプレゼントの格差が、彼らの将来を語るようで何ともいえない不愉快さを感じていた。

そんなことを考えているうちに、新しいNPOでは、発展途上国のライフスタイルに優れたデザインを施すことによって豊かな生活を育てるというコンセプトもありかなと思うようになった。

4月に東京で、デザイナー、建築家、学者、大学時代の友人などと会うので、彼らに相談し、NPO法人 Treasures of The Planet について、もっと深く考えることにした。

でもね、もし、私がNYで大成功してお金持ちになっていたら、毎日シャンペン飲んで、クールなインテリア家具やファッションを買い漁っていたと思うんだよね。それができなかった負け組だから、他の生き方を模索しているのだけれど、そのおかげで今まで知らなかった事、気づかなかった事をたくさん学んだし、何より、夫と二人で長崎の豊かな食生活を楽しみ、東南アジアやアフリカの人たちと知り合うことができたのは、幸せだと思う。

勝ち組、負け組という言葉はきらいなのだけど、大学を卒業して30年以上たった今、20代前半に一緒に飲み明かしていた人たちの明暗がはっきりと表れていて。。

だけど私は今までの自分を否定したくないし、まだまだいろいろな可能性を信じたい。信じるしかない。話題が板茂からかけ離れてきたけど。。そんなことを考えた!

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