2011年11月16日水曜日

サプライズ・ギフト!


サントリーから、割れもの注意シールがついた小さな箱が届いた。
去年、サッポロビールのグラスが当たったので、また何かグラスかなあと思ったが、少し重い。。
で、あけてみると、ジャジャ~~ン♪シングルモルト小瓶(350ml)5本セット。
数ヶ月前、西友でマッカラン12年ハーフボトルが安かったので、1本買って、サンプルがあたるとかにネットで応募していたのだった!

まず、LAPHROAID 10年を、夫と2人で半分ずつロックで飲んでみる。
「おおお、シングルモルトだ!」
次に、BOWMORE12年
「これは、初めて飲むけど、深いねえ。」
3番目は GLENFIDDICH 12年
「懐かしいねえ。おいしいねえ。」
次にMACALLAN 12年
「やっぱり、安定したシングルモルトだね。」
最後にMACALLAN FINE OAK 12
「樫樽12年か。これ、初めて飲むけど、一番おいしいかも。。」

と、1時間もたたないうちに5本とも空になってしまいました。
まっ、いいか。

2011年11月12日土曜日

私の中で欠けていた能力を再生中

昨日失敗したことを東京出張中のスコットランド人ドクターにメールすると"No problem. Let's do it from the beginning" という返事がくる。
で、今日は、朝一から、確実に出来る部分からやりなおす。

他のスタッフが、私が失敗した部分は、初心者なら3回は失敗するところで、一度に48サンプルもとるのは大変だから、24サンプルずつ確実にできるようにスコットランド人ドクターに交渉するという。ドクターは、自分ではサンプルを作らないから、勝手に無理なことを注文するけど、気にしないで。。と言われ、
またもや 『ウルッ。。。』

技能補佐員の松尾への道筋は長い。。。

2011年11月11日金曜日

失敗だらけの1日

今日もいつものように、おにぎりを食べて白衣とゴム手袋をつけて、実験台前にすわる。
昨日、48サンプル作った続きで、49-96までのサンプルをPCRという方法で作成する。

手順をまとめた書類と、実験過程や結果を記入するノートを用意し、デスクトップと道具をアルコールでふき、氷を用意し、必要なサンプルや試薬を並べる。

研究所には、毎日、薬品や研究機材を販売している会社の営業担当者が御用聞きのようにやってきて、不足している薬品や実験に必要な機材の注文を受けたり新製品を売り込んだりしている。ほとんどの営業マンは、必要な仕事だけして帰っていくのだが、一人だけ、異常におしゃべり好きがいる。私は、無視して黙々と作業しているのだが、研究生や購入担当者に、彼の奥さんに結婚前にプレゼントしたブランド品とか、奥さんのファッションがケバイとか、30過ぎると目覚ましなしでも早起きできるようになったとか。。どうでもいい話をだらだらと話し続ける。
『ん。その話、昨日も話していたぞ』『おいおい、それが営業トークか?若い娘たちと話したいだけなのかい?時間つぶしかい?それとも、あんたはいつもそんなにくだらん話ばかりしているのかい?』『なんで、みんな彼のショーもない話をにこにこ聞いてあげるんだい?』聞くつもりはないのに、彼の話が一方的に耳に入ってくる。

「うっ!」8種類のprimerを10倍希釈するのに、8本の1.5ミリリットルのチューブに V-1, V-2, K-2, K-5..とピペットで、10マイクロリットルずつ入れていくのに、3本目のチューブにK-2 とK-5を入れてしまった!!再度、K-2 からつくりなおし、今度は、12本ずつ4列に並べた48本のチューブに、さっき作った4種類のマスターミックスを定量で12本ずつ4列のチューブにピペットで注入し12種類のDNAサンプルを、各列に順番に入れていく。。

あの営業マンはまだじゃべり続けている。。。
「あ~~~~~!」inner PCR と、outer PCRを混乱して、1μlずつ入れるDNAサンプルを3μlずつ入れてしまい、10番目のDNAが足りなくなってしまった!!!!

書類は床に散乱するし、もう混乱して大パニック。。

営業マンが帰ったあと、スタッフに失敗した事を告げ、「私、あの営業マン苦手です。」というと、
「みんな嫌いだよ!」と言う。。。なんで、みんな無視しないんだろう。。。
「先生は、同じことは2度質問するなというけど、そんなの絶対無理だから何度でも質問して!」といわれ『ウルッ』となる。。まだまだ、人間ができていない私。。

時間になったので、作業をやめて掃除し、続きは明日検討することにして帰る。
帰宅すると、夫が鍋料理をつくって待っている。
入浴後、たらふく鍋をつつき、日本酒を飲み、近所のお百姓さんにいただいた”ぐべ”をデザートに食べて、午後9時に布団にはいって爆睡するzzzzzzzzzzzzzzz。

ふううう。でも、他の人たちは、仕事が終わった後、買い物して食事の準備したり、子供の世話とかしてるんだよね。私の仕事は午後4時に終わるし、掃除、買い物、ごみ捨て、夕食の準備などは全部夫がしてくれて、オンラインショップの仕事も、ほとんど夫がやってくれて、、、私は新しい仕事のことだけ考えればいいので、とても恵まれていると、自分の幸運に感謝している。。。

使っていなかった脳細胞を活性化させる日々


低血圧で朝が苦手な私は、午前9時からピペットでマイクロリットル単位の試薬をチューブに入れる集中力がでない。だから、毎朝午前6時に起床し、ゆっくり朝風呂に入って目を覚まし、コーヒーとヨーグルトを食べながら、弁当とおにぎり1こ作る。
7時45分にログハウスを出て、18分歩いて市電に乗り、ラッシュアワーのはずなのに、いつも座れる市電に乗って25分間iPhone で英文法のサイトで英語を学びながら、長崎大学病院前で下車し、10分歩いて熱帯医学研究所につくのが8時40-45分。電気ポットでお湯を沸かしながら、おにぎり1個を食べ、緑茶を飲みながら、いままでの実験記録ノートやドクターからメールで送ってきた書類を見ながら、本日の仕事内容を確認し、必要書類を用意する。

石鹸で丁寧に手を洗い、白衣を着てゴム手袋をつけ、私専用実験台アルコールでふき取り、ピペットや、チューブスタンドなどを実験台に並べる。温度に敏感な試薬を冷却するための氷を用意し、実験用の特別にきれいな水が入ったチューブを冷凍庫から出して解凍する。今日の実験で必要な試薬やサンプルも冷凍庫から出して、チューブスタンドに並べ、温度に敏感な試薬は氷の中に入れる。
ノートを開いて、本日の実験開始。
使用する試薬の量にあわせて、ピペットやピペットの先につけるチップのサイズを変える。試薬によって、フィルターなし、フィルター付のチップを使い分ける。

ドクターから、同じ質問はしないようにといわれているので、聞いたことは何でもノートにメモし、薬品類の冷却時間やマシンを作動中など時間ができたときに、Macに保存していた作業方法を指示する書類にメモしたことを記入して保存する。。。

昼休み、研究所の人たちが集まって食事をしている部屋があるのだが、実験の都合で昼休みがずれることもあり、ノートの整理や、オンラインショップの注文をAmazon.com などに発注することもあるので、昼休みは、持参した弁当を食べながら自分のデスクでMACでニュースを見たり、オンラインショップの仕事をしたりしている。


ここ数十年、運と勘とネットサーフィン、人を使うことと単純作業だけの仕事をして、小銭が入ると酒ばかり飲んでいた私にとって、受験勉強以後全く使っていなかった脳細胞を30数年ぶりに使っている。。。

大変だけど、ものすごく刺激的で、ものすごく肩が凝る。。。。

2011年11月8日火曜日

目指せ、機能美!

パートなんだけど、私の肩書きは、技能補佐員というらしい。
執事の景山、家政婦の三田、技能補佐員の松尾と呼ばれるようになりたいと。。
密かに夢見ているのだが、先週は、乾燥血液からDNAの抽出方法を学び、今週は、PCRという方法で抽出したDNAの必要な部分だけを増殖させる方法を学んでいて、とにかく、研究者の足を引っ張らないようにと、ミスしないようについていくのがやっとこさ。。。
半年後には、技能補佐員の松尾になるぞ!

で、なんでこんなに毎日が楽しいかというと、装飾性を一切省いて、機能と使いやすさだけを優先してデザインされた実験機材が、みんな超魅力的なのだ。。。

ビーカー、フラスコ、メスシリンダーもいいけど、マイクロピペットや、振動させたり、回転させたりするマシンや、いろいろなロボットや、みんなみんなシンプルでとてもチャーミング。一切の無駄を省いて、合理的に目的を達成するためにデザインされた実験機材や機器を、アルコールをしみこませたワイパーで磨いているだけで、幸せな気分になってくる。。

やっぱり、機能美って、いいなあ。
もう、子供を生める歳ではないけど、子供がいたら機能美とかいてキノミちゃんなんて名前も、よかったかなあ。。。って、まあ、何でもいうのは勝手ですね!

51歳のおばさんの機能美ファッションって、どんなのがあるかしらん。。。機能美というより、思い込みだな、ここまでくると。

2011年11月3日木曜日

Monkey Business..

新しい職場のプロジェクト名は、 Monkey Malaria Project。パートタイムで働く私も、会議に出席して、各スタッフの仕事の進行状況や問題点を教えてもらえる。
スコットランド人ドクターからMonkey Monkey と聞くうちに、(モンキーではなくマンキーに聞こえる)Monkey Monkey Monkey Business とブラッド・ピットが叫んでいた映画、"12 Monkey"を思い出した!

というわけで、文化の日で休日の本日、洗濯、掃除、食料の買出しのあと、自宅でワインを飲みながら、"12 Monkey"を観ている。ティリー・ギリアム監督の 12 Monkey は、1995年の作品。私の大好きな映画のひとつで3回以上は観たつもりだったのに、細かい部分は忘れていた。本当によくできた映画だと思う。意味不明のわけがわからない映画なのだが、とにかくセンスがいいので、何度観てもあきない。AKB48の秋元康は、「意味のないものが面白い」と豪語しているが、意味がある、なしにかかわらず、センスがいいもの、カッコいいもの、スマートなものなら面白いと思う。でも、個人的には、秋元康のセンスは、私にはぜんぜんスマートではない。。。

人それぞれいろいろなテイストがあって、わからないものはわからなくていいと思うようになってきた私だけど、、AKB48 より、Monkey Business のほうが絶対面白いと思うぞ!って、絶対数は少ないだろうけど。。

2011年11月1日火曜日

”マネン”のない旅 Vol.12 : 初出勤

熱帯医学研究所マラリア研究室に初出勤。
徒歩、市電、徒歩で約1時間かかるので、8時にログハウスを出る。
30数年前高校に通った道をまた通勤で通うとは。。不思議な感じ。

熱帯医学研究所は、セキュリティが厳しいのだが、たまたま同じフロアに行く人とエレベータが同じになり、簡単に入れた。いろいろな書類と同時に私用の白衣と、1本3万円するというマイクロリットル単位で計れるピペットが3種類用意されていた!仮のパスワードをもらい、IDカードのための顔写真撮影。その後、早速、乾燥した血液サンプルをDNA鑑定する手順を教えてもらう。デジタル式の高級ピペットやDNA鑑定ロボットなど、まるでSF映画で使うような機材を、ド素人の私がゴム手袋をつけた手で操作するなんて。。面白くってしょうがない。時間は気にしなくていいから、丁寧に手順を覚えるようにと指示される。なんか、優雅な職場。
ランチは、生協で買ったお弁当を持って、他のフロアーの女子たちが集まって食事をしている部屋で食事会。炊飯器でお湯をわかしてそばをゆでる人、弁当持参の人、カップラーメンを食べる人、今、一部でブームのみかんの皮のむき方を紹介する本を読みながら、みかんの皮にマジックで線を引くひと。。。なんだか、ユニークな人たちの集まりで、本当に漫画や映画よりも面白い。
で、午後には、私用に最新のiMACデスクトップ27インチモニターが届く!

なんだか、不思議な旅が始まったみたい。パートなのに、こんなに待遇がよくていいのだろうか?本当に、新しく学校に行きながらお小遣いをいただけるようで、早くDNA鑑定をマスターしたいとわくわくしています。